阪神・鳥谷敬内野手(35)が2日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸4億円でサインした。5年契約の2年目となった今季は開幕から低空飛行が続き、打率2割3分6厘、7本塁打、36打点。7月24日の広島戦(マツダ)で連続フルイニング出場が667試合でストップし、「ふがいないないシーズンだった。一年間、試合に出続けることを目標にしていたので、連続フルイニング出場を達成できなかったのは悔しかった」と唇をかんだ。

 まさに背水の覚悟だ。これまで守り続けてきた遊撃の座を4年目・北條史也内野手(22)に明け渡した背番号1は「現実的にレギュラーではない。来年またしっかり、レギュラーが取れるように頑張りたい。どこのポジションというのは言えないが、しっかりレギュラーを取れるところで勝負したい」と一からの出直しを決意。金本知憲監督(48)はFA加入の糸井嘉男外野手(35)と福留孝介外野手(39)以外のレギュラーは白紙としているだけに「2月1日からアピールしないといけないので動けるようにつくっていく」と若手と競争していく構えだ。

 5年間務めた主将は福留へ譲渡。その福留は「今まで以上の鳥谷になって、もう一回鳥谷にやってほしい」と鳥谷の主将返り咲きを願い、鳥谷本人も「レギュラーとして出続ける選手がキャプテンマークをつけるべき。それが自分にはない。その立場にいけるようにならないといけない」と復権を期している。14年目の来季は正念場となるが、意地を見せられるか。(金額は推定)