山口FA退団でDeNAの皮算用

2016年11月30日 16時30分

他球団移籍を表明した山口

 DeNAから国内FA権を行使した山口俊投手(29)が29日、DeNAと最後の交渉に臨み、他球団へ移籍する意向を伝えた。通常なら、そのまま新天地に「お世話になります」との連絡を入れるところだが、山口は巨人と中日の2択で揺れ動いていることを明かした。最終的な決断は12月上旬に出る見込みだが、巨人はハラハラ、DeNAは人的補償を見据えた“皮算用”を始めている。

 

 この日、山口は午前中に横浜市内で高田繁GMらと会談。夕刻、選手会納会のため静岡・伊豆の国市に移動し移籍を表明した。スーツ姿で取材に応じた山口は「移籍の旨を伝えた。条件提示というところでボク自身、考えた結果の条件提示をしたが折り合いがつかなかった」と最終的に条件面で開きがあったことを明かした。

 

 今後については「中日さんから(オファーが)来ているので視野に入れて。(考える)期間は短いと思う。12月の頭にはと思っています」とすでに直接交渉をした巨人と中日との2択と説明。その後は選手会長として納会に出席し、チームメートに移籍することを伝えた。

 

 そんななかDeNAサイドは早くも山口の人的補償に狙いを切り替えた。年俸8000万円でBランクの山口は金銭補償のみでも60%の4800万円となるが、高田GMは「人的(補償)で考えている」とプロテクトリストを見たうえとしながらも人的補償を望んだ。

 

「巨人は投手がプロテクトされると思う。もし野手にいいのがいれば獲るけど」(高田GM)と獲得候補となる江柄子裕樹投手(30)、小山雄輝投手(27)らがプロテクトされた場合、野手獲りの可能性も示唆したが、欲しいのはやはり投手。その点、中日ならファームで今季7勝の阿知羅拓馬投手(24)、同5勝で13年には一軍で58試合に登板した武藤祐太投手(27)など当落線上の投手にも有望株が多い。

 

 山口は「育ててもらった感謝は大きい。来年以降、対戦する楽しみが増えた」とチームメートとグラウンドでの再会を心待ちにしていた。生え抜きで11勝のチーム勝ち頭が流出したDeNAとしてはせめて人的補償で山口の穴を少しでも埋めたいところだが…。