ヤクルトのドラフト1位ルーキー・寺島成輝投手(18=履正社)に先輩投手が“全力サポート”を約束した。今季は投手陣の度重なるケガと不調で2015年の優勝から5位へと転落したヤクルトだけに、高卒とはいえ寺島への期待は大きい。

 真中満監督(45)は一軍キャンプへの帯同を既に明言。また開幕ローテーション入りについても「小川、石川、山中以外は競争ですから。今年の結果を見れば、新人や新外国人が割って入ることは十分ある」とまで話している。

 そんな寺島の先生役に名乗りを上げたのがエースの小川泰弘(26)だ。寺島の甲子園での活躍をテレビでチェック済みという小川は「まだどういう子かは分からないですけど、できる限り(面倒は)見てあげたいなと思います」と全面支援を約束した。

 自身の1年目は「(練習などの)流れがわからなくて戸惑いました」という小川。グラウンド外でのサポートについても「キャンプでは投手会もありますけど、一緒に食事にも行けたらいいですね」と“ライアン会”へも誘うつもりでいる。

 今年もルーキーだった原樹理投手(23)に事あるごとに技術面、精神面でのアドバイスを送り、原樹が勝てない試合が続いた時は「今が耐え時だから」などと励ました。兄貴分としての“実績”があるだけに、ルーキーにとっては心強い存在となる。

 作新学院・今井(西武1位)、横浜・藤平(楽天1位)、花咲徳栄・高橋昂(広島2位)の高校ビッグ4の中で即戦力の呼び声高い寺島は来年の目標に「開幕一軍と新人王」を掲げている。2013年に16勝し新人王を獲得した小川のアシストがあれば、1年目からの活躍は間違いなしか。