ソフトバンクの工藤公康監督(53)が24日、福岡市内で行われた球団のスポンサーパーティーで、500社を超える企業の代表者を前にして“公開ザンゲ”した。

 後藤球団社長が映像を使い投打ともにリーグトップの水準だったとフォローしたことを受けて「後藤社長にもデータで見させてもらいましたが、見れば見るほど監督が悪い、と自分で思っております」とキッパリ。「僕自身が一番反省して、来季に向けてしっかりと性根を入れ替えて、初心に戻りやっていかないといけない」と話した。

 VTRで登場した孫オーナーからも優勝に準ずる勝ち星をたたえられていたが「もっと僕自身が選手のことを、そしてコンディショニングをしっかりやっていけていれば、83勝と言わず98勝くらいして勝ったんではないかと思っています」。実に“15勝分”を自身のミスとまで言及した。

 最大11・5ゲーム差をひっくり返されてのV逸。これまでの工藤監督は「選手は頑張ってくれた」と一貫してナインをかばう一方で、公の場で敗戦の要因について具体的な言及はしてこなかった。しかし、今回で自らが全責任を背負うことで再始動へのカジを取った格好となった。

「あんな形で優勝を逃したんだから当然かもしれないが、シーズン後は周りも心配するくらい元気がなかった。原因は様々なんだろうけど、ようやく監督の中でも今年を振り返っての整理がついて、それを踏まえて監督である以上は自分の責任としたのでは」(球団関係者)

 スピーチでは「ぶっちぎりで勝つくらいの気持ちを持って1年間戦っていきたい」と来季について語った工藤監督。ザンゲの年から一転しての逆襲なるか。