中日・岩瀬 年俸「1000万円ダウン」免除のワケ

2016年11月25日 16時30分

現状維持でサインした岩瀬

 来季からプロ野球最年長となる中日の岩瀬仁紀投手(42)が24日、ナゴヤ球場に隣接する選手寮「昇竜館」で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸5000万円でサインした。今季は15試合に登板して0勝2敗0セーブ、防御率6・10。目標にしていた抑え復帰もならず「普通だったらダウン」と本人が言うように成績だけを見れば大幅減となってもおかしくなかった。それでも下がらなかったのはフロントにある期待があるからだ。

 

 成績だけならダウンと認めた上で西山球団代表は「彼にやってもらいたいことがある。ピッチングもそうだが、それ以上に本当にドラゴンズの強いころを知っている選手。彼が残してくれたもの、ご承知のものを残してくれた。それを若い選手に教えてほしい。彼にとって集大成の年になるんじゃないかな」と説明した。通算402セーブ、15年連続50試合登板、9年連続30セーブなど前人未到の記録を数々打ち立ててきたレジェンド守護神に、そうした経験を後輩たちにたっぷりと伝えてほしい。ダウンが免除された1000万円相当は、いわば“伝説の語り部代”というわけだ。

 

 そのためにも西山代表は「ずっと一軍にいてもらいたい」と切望。岩瀬もそんな球団の申し出に「本当だったら身を引かないといけない成績。それなのにそういうところは全く言うところなく必要だと言ってくれた。しっかり若い子たちに伝えて一人でも多く一本立ちしてくれれば」とやる気になっている。

 

 過去には中継ぎでMVPに輝いた浅尾に、抑えとしての心構えを説いて一本立ちさせた実績もある。ここ数年は自分のことでいっぱいでそうした余裕もなかったが「抑えを外れたので守るものはない。ある意味吹っ切れている」。来季はピッチングと岩瀬にしかできない“説法”の両面でチームをけん引するつもりだ。