怖いぞ!トランプの例 阪神 糸井獲り“楽観は禁物”

2016年11月11日 16時30分

糸井との直接交渉に臨む金本監督は気合十分

 FA宣言選手が公示された10日、阪神がオリックス・糸井嘉男外野手(35)の獲得を目指すことを正式に表明した。交渉解禁の11日に金本知憲監督(48)も同席で速攻アタックだ。残留を狙うオリックスとのバトルだが、水面下での獲得調査で阪神サイドはかなり手応えをつかんだ模様で早くも「流れはウチにある」と自信満々の声も。そんな中、四藤慶一郎球団社長(56)が、あの大逆転劇を呼んだ米国大統領選挙を例に出して…。

 

 10日午後3時のFA宣言選手の公示直後に糸井サイドとコンタクトを取った高野球団本部長は「広島と戦力比較する中で勝つということを考えると打線、得点力、機動力で対抗したいということで、ぜひ糸井選手と交渉していきたい。監督に出てもらうというのが一番の誠意」と話した。糸井獲りの推進者である金本監督も秋季キャンプ地の高知・安芸で「躍動感があって足もあって長打力もある。戦力だから獲りにいく。俺が初めてタイトルを取ったのも36歳。俺よりも体は若い」と熱烈コメント。その後、11日の交渉に出馬するために大阪に戻った。

 

 来年7月に36歳となる糸井に阪神はオリックスに負けないよう4年総額16億円もの大型契約を準備。最大限の誠意で勝負するが、チーム内はもはや獲得ムードで満ちている。すでに糸井は阪神の動きについて「選手としてすごくうれしい」と好反応を示したが、トレードマークだった金髪を黒髪に染め直したことにも「(規律を意識して)ウチに合わせるようにしてくれた」とフロント関係者は大喜び。水面下での獲得調査を受け、球団幹部も「流れは完全にウチにある。来てくれるものと踏んでいる」と自信満々だ。

 

 糸井残留を望むオリックスとの争奪戦を前に、阪神はそれこそ勝利宣言までしてしまいそうな勢い。だが、そんな中、球団トップの四藤社長は逆に警戒を強めた。「交渉のテーブルに着く最後の最後まで集中してやっていかなアカン。米国の大統領選挙でトランプが勝って、何が起こるか分からないというのを思い知らされた。そう思うと急に怖くなってきた。フタを開けたら“隠れ(獲得希望)球団”がいたりしてな。FA交渉は最後まで分からないよ」

 

 油断大敵。日経平均株価が乱高下するほど日本でもサプライズとなった米大統領選挙は全米メディアがこぞって優勢を伝えていた民主党のヒラリー・クリントン候補を共和党のドナルド・トランプ候補が接戦に持ち込み勝利。世界中が仰天した“逆転劇”に四藤社長は阪神でもと我がことのように襟を正したのだ。

 

 相手が数々の言動から「宇宙人」と呼ばれる糸井だけになおさらだろう。クリントン氏のように負けるわけにはいかない。虎は念には念を入れて“恋人”を口説きにかかる。