巨人・大田 3年前にあった筒香との大型トレード計画

2016年11月03日 16時30分

大田は新天地で覚醒するか

 巨人・大田泰示外野手(26)、公文克彦投手(24)と、日本ハム・吉川光夫投手(28)、石川慎吾外野手(23)2対2のトレードが成立し、2日、両球団が発表した。かつて「55」を背負って“ゴジラ2世”と期待された大田は大成することなく新天地へ渡ることになった。実は3年前、今回よりはるかに衝撃的な相手との幻の大型トレードが成立寸前までいったことがあった――。

 

 午後4時にトレードが正式発表されると、巨人側では堤GMが東京都内の球団事務所で報道陣に対応。トレードの目的を「先発陣の補強」と説明し、吉川については「2012年にはリーグ優勝を支えた投手。球の力はウチの中でも上位。ローテに入ってくれるだろうと期待している」と語った。移籍することになった大田については「彼を出すことにはいろんな意見があったが、最終的には私が決めた。(日本ハム側には)『北海道で花を咲かせてやってください』と伝えた」と苦渋の決断の裏側を明かし、本人にも「北海道でFAを取ってこいよ」と激励したという。

 

 衝撃のトレードが水面下でまとまったのは半月ほど前。だが実は、それよりもかなり早い段階から交渉は進んでいた。大田に関しては読売上層部の強い意向もあり、球団は今季序盤から“放出候補”として相手探しを開始。パ数球団の先発投手に狙いを定め、日本ハムからの打診もあって最後は吉川に落ち着いた。

 

 大田の8年間は、巨人にとって我慢の歳月だった。東海大相模高時代から超高校級スラッガーと騒がれ、08年のドラフトでソフトバンクと1位指名競合の末に、高校の先輩である原監督(当時)がくじを引き当てた。松井秀喜が去った後の大砲候補と期待され、球団からは背番号「55」が与えられた。だが、壁にぶち当たり、三塁手から外野手へ転向。打撃面で成長を見せられないまま、今季に至った。

 

 球団として大田の放出を現実的に検討し始めたきっかけは背番号「44」へ変更となった13年オフ。幻のトレード相手は、まだ開花前のDeNA・筒香嘉智外野手(24)だった。今や絶対的なハマの4番に君臨する大砲も、その年のシーズンは23試合出場にとどまり、秋季キャンプのメンバーからも外されるなどくすぶっていた。

 

 一時はDeNA側も乗り気で話はまとまりかけたが、結局は消滅。以降はトレード話がささやかれるたび、大田の名前が浮かぶようになった。

 

 ただ、大田の高い潜在能力はいまだに巨人内の誰もが認めている。堤GMもエールを送ったように、新たな環境で才能が開花する可能性はある。「入団して8年間、一軍ではいい成績を残すことができなかったのを悔しく思っています。北海道で活躍する姿を、みなさんに見ていただけるよう頑張るだけです」と球団を通じて、新天地での飛躍を誓った大田。リーグも変わって心機一転、北の大地で大暴れする姿を見せたいところだ。