【日本シリーズ】広島の焦り誘った「大谷の幻影」

2016年10月31日 16時30分

 日本ハム・栗山英樹監督(55)は30日、広島空港で「メールの返信が終わらないし、興奮して寝ていない。しばらくは続くかも」と興奮冷めやらぬ様子だった。

 

 4連勝すべてが逆転勝利。第6戦(29日)では1点を追う4回一死二、三塁で先発・増井に代打・矢野を送った。「点を取って(先発)野村を早く降ろしたかった。彼は調子が悪くても抑えられる。手を打つには一発で打たないと」と理由を明かした。

 

 栗山監督の積極策は普段、慎重な敵指揮官を揺さぶった。緒方監督は4回裏一死一、二塁で会沢、新井と早めの代打策に出て無得点。終盤の代打の駒を失った。「(広島の代打策は)そうくると思っていた。点を取られれば早く追いつかないといけない。読み合いでくると思った」という。

 

 さらに指揮官は同点の8回二死満塁、中田の打席でネクストに大谷を立たせた。それ以外にも試合途中で大谷をベンチ裏に下がらせるなど“ジョーカー”としてフル活用。「大谷が最後の3回くらい(投手で)出てくるんじゃないかと思わせたかった。そうすれば焦りが出てくる」と大谷の幻影を最大限に利用した。

 

「いい投手を温存して先に点を取られたらばかばかしい。前(12年)の日本シリーズの経験があるし延長15回までいくことはほとんどない」と経験とデータに裏づけされていたという。

 

 第7戦の大谷先発について「うん。オレが一番見たかったね」と語った栗山監督。その目は常に先を見据えていた。