【日本シリーズ】栗山監督の信頼に応えた西川の劇的サヨナラ満塁弾

2016年10月28日 16時25分

9回裏二死満塁、サヨナラ弾を放った西川(中央)を祝福する日本ハムナイン

 日本シリーズ第5戦(27日、札幌ドーム)は、日本ハムが5―1で広島にサヨナラ勝ち。西川遥輝外野手(24)に史上2人目となるサヨナラ満塁弾が飛び出し、10年ぶりの日本一に王手をかけた

 2006年以来、10年ぶりとなる日本一に王手をかけた決勝打は、大谷や中田ではなく絶不調の伏兵・西川のひと振りだった。

 1―1の9回二死満塁、広島の守護神・中崎から起死回生のサヨナラ満塁弾で3連勝に成功し札幌ドームが沸騰した。西川はお立ち台で「ボクも何が起きたのか分からないぐらい興奮している。岡さんがああいう形で死球で出て、燃えるものがあった。チャンスで打てなかったボクを代えずに打席まで送り届けてくれた監督に感謝します」と振り返った。

 第1戦に2本の内野安打を打った後は、この打席の前まで16打数無安打。この大仕事を含めても日本シリーズ5試合の通算成績は21打数3安打(打率1割4分3厘)だが、それでもレギュラーシーズン、チームトップの41盗塁に小技、守備力を含めた西川に対する指揮官の信頼は揺るがなかった。

 栗山監督は「もちろん状態のいい選手から使うのは短期決戦の鉄則なんだけど、状態の悪い時に遥輝を使える形を今年1年かけてやってきた。その方向性がはっきりしていたので遥輝の持っている良さを信じていけた」と涙をこらえた。

 もともと持っていた長打力への未練を断ち切り、チャンスメーカーに徹した今季はキャリアハイの打率3割1分4厘、出塁率4割5厘をマークしチームの優勝を支えた。

「自分を殺しながら、一生懸命チームのことをやってくれた野球の神様からのご褒美」とたたえた指揮官の信頼に応えた劇的返礼弾でもあった。