中日は21日、ドラフト2位で指名した日大・京田陽太内野手(22)に指名あいさつした。都内の市谷キャンパスを中田宗男スカウト部長(59)らが訪問。「1年目からレギュラーを取ってほしい」とエールを送った。

 そんな京田の憧れの存在はくしくも「ミスタードラゴンズ」こと中日OBの立浪和義氏(47)だ。特別中日ファンというわけではないが、中学生時代に立浪氏の著書「負けん気」を読んですっかりとりことなった。ユーチューブなどで華麗な守備などもチェック。1994年の伝説の「10・8決戦」で一塁への決死のヘッドスライディングなどが胸に熱く刻み込まれているという。「立浪さんのように三拍子揃った選手になりたい」と大目標に掲げるほどだ。

 京田と立浪氏にはある共通点がある。2人とも実は「守備で獲った選手なんです」と中田スカウト部長は言う。京田の魅力は今すぐプロで通用するというショートの守備と走塁で「大柄であれだけ素早く動ける選手はそうはいない」(中田部長)と大絶賛する。一方で打撃はまだまだ。今季、早大から楽天に入団し、2割7分8厘、7本塁打、40打点を放った同じショートの茂木に比べても落ちるという。しかし、中田部長は「野球センスが抜群。試合にたくさん出て経験を積めば打撃はよくなる」。実は立浪氏も1年目、2年目は打率2割3分前後となかなか結果が出なかったが、3年目に3割をマークして大ブレーク。その後、中心打者として活躍してプロ野球記録の487本の二塁打を放った。鉄壁の守備と類いまれな野球センス。京田は「ミスタードラゴンズ」を継承する資質をしっかりと持っているようだ。