パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージに向け、日本ハムとソフトバンクは11日、決戦地となる札幌ドームで調整したが、ソフトバンクは右手薬指の骨折から復帰したばかりの柳田悠岐外野手(28)は本調子には程遠い。柳田はファーストステージのロッテ戦では「3番・中堅」で出場し、8打数無安打と快音なしだった。9月1日の西武戦で右手薬指を骨折して戦線離脱。CSの初戦がぶっつけ本番となった。

 今も患部を保護しながら出場しており、本調子でないのは明らかだ。しかし、柳田のバットが不振でも首脳陣はそれほど心配していない。工藤監督や藤井打撃コーチは「いるだけで違う」と口を揃える。柳田は乗せたら止まらない男だけに猛マークを受ける分、4番・内川が打てるチャンスが増えているという。

「柳田が入って打線として機能するようになった。(柳田にマークが集中して)チームの中で気持ちに余裕が出ている」と首脳陣の一人は分析する。指揮官も投手目線で「すごい厳しいところを突かれる。もうちょっと優しくしてあげてほしいよね(笑い)。投手もミスしないし、相当神経を使っていると思う」と相手投手が柳田を警戒しすぎて、4番・内川へのマークが甘くなっていると指摘。実際にロッテ戦で内川は8打数4安打2打点1本塁打と活躍した。

 柳田は「当然、打ちたいですよ」とファイナルステージの日本ハム戦で打棒復活に燃える。チームが目指す日本一V3にはバットの貢献も必要になるはずだが、打席に立っているだけでも十分効果がある!?