【核心直撃】中日・森野将彦内野手(38)が来季へ向けて牙を研いでいる。チームの秋季練習免除のベテランは連日、ナゴヤ球場から熱田神宮までの往復約8キロを走るなど精力的。今季は68試合の出場にとどまり、打率2割6分8厘、1本塁打、15打点と不本意な成績で、シーズン終盤には二軍監督就任情報も飛び交ったが、その真相を含め、直撃した。
――今季は不本意な成績。一番つらかったことは
森野:やはり開幕で一軍にいなかったこと。しんどかったし、ただ悔しかった。だけど、自分でやらなきゃいけないことは、ちゃんと割り切っていた。
――引退を覚悟した時はあったのか
森野:6月ぐらいに、このまま二軍で、上にお呼びがかからなかったら、というのはあった。でも、辞めなきゃいけなくなるかもとは思ったが、辞めようとは思っていない。
――終盤「森野が二軍監督になるらしい」との話を耳にしたが、実際はどうだったのか
森野:そもそも辞めるか、辞めないかも決まってないのに二軍監督の話があるわけがない。そのときの僕の立ち位置から噂になったのかもしれないけど確かに周囲からは結構、言われましたね。そのときは一軍にいたのに、そんな話が出て「何を言っているの」「今やっているだろ」「一番調子いいだろ」「ちゃんと打ってるだろ」「なんで辞めなきゃいけないの」って思っていた。
――選手の間でもかなりの噂になっていた
森野:なかなか一軍に上がれなかったときにロッカーとかで「今年結果残さなきゃ終わっちゃうかもしれない。辞めたらいろんなこと考えないといけないから、どうするんだろうなあ」って言ったことはあったけど…。ただ、一つだけ言わせてもらうと落合GMとの真剣な話ではなくて「いずれ野球を辞めたら、お前、監督や指導者をやる気あるのか? どうするんだ?」って、2年ぐらい前にそういう話をしたことはある。
――その話が巡り巡って二軍監督就任の噂となった可能性は
森野:それはないと思う。だってGMとの話を人に話したのは今が初めてだから。この噂が出たときは小笠原二軍監督が(一軍監督に)昇格するともっぱらだったし、森野だったらあるかもと思われたのかもしれない。一軍監督なら誰もそう思わないだろうけど、二軍監督なら可能性があると、みんながちょっとでも思ったのでは。
――実は悪い気がしなかったとか
森野:まあ、みんながそういうふうにみてくれたのというのは、ある意味光栄なことかも。だけど、勝手に辞めさせないでよ、もうちょっと野球やらせてよ!(笑い)
――来季の目標は
森野:野球選手としてやらなくちゃいけないことをしっかりやっていこうということ。技術はある程度持っているという自信はあるし、それが10あるとしたら、逆にその1を固めてちゃんと10まで知っているのを出せるように頑張りたい。