【ソフトB】工藤監督への不満呼んだヘッド不在…大激戦で表面化

2016年10月01日 10時00分

来季に向けてどう動くのか、注目が集まる工藤監督

【ソフトバンク鷹匠の誤算・絶体王者はなぜ負けた(後編)】勝負の世界では結果が伴わなければチームにも不穏な空気が漂う。今季はその矢面に指揮官自らが立つ結果になってしまった。

 

 工藤監督は昨季から選手と近い位置に身を置くスタンスを取っている。勝手知ったる投手はもちろん、野手にも積極的に声をかけて直接指導する光景が目立った。自らチームを一手に掌握しようと努めた。しかし、イメージ通りに進むことばかりではなかった。

 

 ファームやリハビリ組を含めて、各担当コーチと異なる指示を与えられて戸惑った選手もいた。二軍降格を告げた選手と30分近く話し込むこともあったが、指揮官の真意が伝わっていないこともあった。明確な意図があっても、投手目線の“工藤マジック”が裏目に出れば「なぜ?」と疑問を抱かれることにもなった。

 

 昨年、指導者経験なしで監督に就任したが、ヘッドコーチは置かなかった。見事に日本一となり今季も継続した。しかし余裕のぶっちぎりVを決めた昨季とは異なる大激戦に。首脳陣、選手ともに歓喜の瞬間を目指して戦ったが、ひっぱくした展開は細かなこともズレとなってしまった。

 

 たとえば、ヘッドコーチは各コーチ陣を束ねるだけではなく、指揮官に代わって矢面に立ったり、厳しい指揮官の意図を解説するフォロー役にもなりうる。クッションとなる存在がいなかったことで、選手の不満は指揮官へと向けられる結果となってしまった。球団内では来季V奪回を目指す上で「ヘッドコーチを置くなりする動きは出るのかもしれない」との声も出ている。

 

 V逸の屈辱を味わった工藤監督は「悔しい結果になったけど、この悔しさをCS(クライマックスシリーズ)にぶつけられるようにしたい」と前を向いたが、仮にCSを勝ち上がることができたとしても「負けた」という事実は変わらない。

 

 挑戦者となる来季に向けて、どう動くのか。ポストシーズンでの戦いと合わせて注目が集まる。