優勝の瞬間、日本ハム・大谷翔平(22)は笑っていた。最後の打者・外崎の打球が左翼・西川のグラブに収まると両手を高々と上げてガッツポーズ! 言葉にならない雄たけびを上げてリーグ制覇の喜びを表現した。

 投手で10勝、防御率1・86、打者で打率3割2分2厘、22本塁打、67打点は前例のない異次元の活躍。MVPは当確といっていい。

 大谷は「こみ上げてくるものもありましたけど、ソフトバンク戦と違って淡々と冷静にいけた感じ」と野球人生初となる胴上げ投手の瞬間を振り返った。

 大一番で冷静な投球ができた理由については「昨日で決まらなかったのもそうですし、自分の番で回ってくるというのもなかなかあることじゃない。相手が雄星さんが先発というのも、僕的には特別な感覚で投げるので、勝つには最高のシチュエーションで回ってきたなという思いでマウンドに行きました。僕の中では楽しく投げられました」。

 1安打、15奪三振で完封勝利を挙げた投球については「真っすぐとスライダーがすごくよかった。初回の入りを見てもそうですけど、相手が追い込まれるのを相当に嫌がっている印象を持ちました。だから、追い込んだら勝ちだなと思ったので、2つで十分かなと思った」と話した。