次期監督問題、落合博満GM(62)の去就問題が注目の中日に不穏なムードが漂っている。谷繁元信監督(45)が8月9日に事実上、解任されて以来、落合GMへのバッシングが強まっているが、ついにチーム内外の“反落合派”がGM降ろしの具体的な動きを見せ始めたのだ。

 谷繁監督だけに責任を負わせて編成上のトップである落合GMは、だんまりを決め込んだまま。そんな状況も重なって、GMを糾弾する声は高まる一方だが、それがついにビッグウエーブとなりだした。チーム内の“反落合派”の一人である球団関係者がこうブチまける。「もはや大島と平田に“FA宣言して、こんな球団から揃って出た方がいい”って言うしかないとなっている」。何と今季、国内FA権を取得し、去就注目の大島洋平(30)、平田良介(28)両外野手にFA移籍を促すというのだ。

 チームの主軸である大島、平田がダブル流出となれば、来季の戦力ダウンは必至。チームのことを思えば2人に残留を求めるのが普通だが、もはや現状は普通ではない、ということのようで、前出の関係者は「そうなれば、さらに周囲は『落合GMは何をしているんだ!』となる。さすがに白井オーナーも(状況を)分かってくれるのではないか」という。

 すべてはGM降ろしのためのアクション。別の関係者は「平田はここ2年連続、大島は一昨年に契約更改で保留しているように年俸で、ここまで、もめてきただけに球団不信も少なからず持っている。落合GMが選手の年俸を決めているとされながら交渉の席に着かないこともチーム内外で反感を呼んでいたし、2人は、オフに2億だろうが、3億だろうが、複数年契約だろうが、破格の条件で球団が引き留め交渉をしてきても、その条件を蹴って他球団へ行くべきだ」とも声を大にした。

 不穏な動きはチーム内だけではない。GMに不満を持ち、ナゴヤドーム右翼側外野席で「落合は去れ!」とのボードを掲げたファンの一人である永田章氏(68=会社経営)は今後“落合GM追放活動”を激化させると予告。「ファンの声を聞こうともしない落合GMにはいなくなってほしい。ここまでは数人のファンでやってきましたが、今季のナゴヤドームでの最終戦(阪神戦)となる25日には、その人数が大幅に増える予定です。ボードも『落合追放!』とか、もっと過激にして大々的にやることを練っています」と明かした。

 ナゴヤドームでは試合観戦にあたってのお願いとして「応援ボード・応援フラッグのメッセージは選手または球団の応援に限ります」「対戦球団や選手の誹謗・中傷など、内容によっては掲出をご遠慮いただく場合もあります」とあり、ナゴヤドームの広報担当者は「何度、注意してもやめてもらえないようでしたら最悪、退場してもらうこともあります」と話していたが、永田氏は少しも動じていない。

「25日のことは、私が他の人に強制しているわけではない。賛同してくれるファンがいっぱいいるんです。愛知県という土地柄なのか、ほとんどのファンは、なかなか普段は口に出さなかったけど、気持ちの中では落合GMのやり方に、はらわたが煮えくり返っている人がたくさんいるってことです」と主張した。

 いずれも前代未聞のことばかり。来年1月で契約が切れる落合GMだが、いったい、この問題はどういう形で落ち着くのか。