ソフトバンクの松坂大輔投手(35)が再び復活に向けて歩み始めている。

 松坂は20日に味方打者を相手に実戦形式での投球練習を行う予定で、早ければ25日の二軍戦に登板する。もちろん、最終目標は一軍マウンド。現状9月30日が一軍の最終戦で、プラン通りに調整が進めば間に合うことになるが、今季中の一軍登板の可能性はあるのか。

 ここにきて松坂に生じている変化として、投球フォームの改善がある。5月14日のウエスタン・広島戦(マツダ)で指先の違和感を訴えて戦線離脱。そこから登板はなく、首脳陣は体に負担をかけないためにも投球フォームの修正を優先させてきた。

 実戦で力が入った際にどうなるかは未知数だが、練習では着実に進展している。倉野投手総合巡回コーチも「明らかに前の状態より上がっている。(投球フォームの)メカニックに関しても、パッと見で違うのが分かると思うが、良くなっている」という。

 ただ、復帰登板が消化試合ならともかく、今のソフトバンクは2位・日本ハムに猛追されており、最後の最後までどうなるかわからない状況。ファーム関係者も「現在の一軍の状況では、とりあえずで投げさせるのは難しい」という。それでも「今のところ、これまでよりいい状態で来ているのは間違いない。うまくいけば…ですね。実戦で投げてみないことには分からないし、簡単なことではないですが…」と慎重ながら、一軍登板の可能性に期待も込めた。

 松坂も「(調子が)上がったり下がったりで、きているので。『良くなった』と、ほかの人から言われるのは安心材料にはなりますが、油断はできない感じですね」と現状を理解している。

 V争いの真っ最中で国内復帰初登板を迎えるなんてことになれば、大きな注目を集めるのは間違いない。さらにそこで勝てば最高だが…。