阪神の主砲・福留孝介外野手(39)が「球界最年長首位打者」取りを射程圏内に捉えている。

 チームは7日のヤクルト戦(神宮)に延長の末、6―7のサヨナラ負けを喫し、借金は再び2桁に逆戻り。そんな中、頼れる4番は相手に大警戒されて球団タイ記録の1試合5四球。「無理に打ってアプローチを崩すことはない。四球で次につなぐことがチームのため。でも最後は(相手を)崩さないと投手に申し訳ない」と殊勝だったが、打率は7日現在、リーグ5位の3割2分7厘と好調維持。3割4分3厘で同部門トップの巨人・坂本とのタイトル争いも激化しそうだが、「今年の孝介なら取れる!」と“太鼓判”を推したのが、恩師で元中日打撃コーチの佐々木恭介氏だ。

「上が見えてきても絶対に焦るな。坂本ら相手は必ず落ちてくる。今は自分の体調をしっかりキープしていけば大丈夫、と本人には言った。ベテランにされてるけど、オレの見立てはまだ32、33歳のバリバリ。“あの時″のようになれるぞ」

“あの時”とは2002年、中日時代の福留が巨人・松井の「3冠王」を阻止して初の首位打者を獲得したシーズン。今年はヤクルト・山田、DeNA・筒香が当時の松井と同じ「3冠」ペースの大活躍を見せている。状況が酷似しているとあって期待が「確信」に変わっているという。

 今季、自身3度目となる首位打者を獲得できれば、球界最年長の快挙となる。福留は阪神で2シーズンを終えた14年オフに「首位打者を取りたい。アメリカでは35、36歳が首位打者を取るのは普通にある」と宣言しているから色気は十分にあるだろう。

 チームが「超変革」を掲げている今季、日米通算2000安打、自身2度目のサイクル安打達成に続いて最年長首位打者もとなれば、さらに福留が「神格化」することは確実だ。