中日は4日、ナゴヤ球場で全体練習。ここ2試合で7打席無安打と調子を崩しているダヤン・ビシエド外野手(27)は谷繁監督、リナレス巡回コーチ、森ヘッドコーチから代わる代わる身ぶり手ぶりで指導を受けた。

 ビシエドはどの人の話にも真剣に耳を傾け、教えを吸収しようと必死。スマホで動画撮影した打撃フォームをチェックしたり、志願して打撃練習をおかわりするなど精力的に汗を流した。「いい練習ができた。自分の感覚ではバットの角度を立てるように構えられていると思っていたら、実際に動画を見たら、監督やコーチの言ってることができてなくて寝てしまっていた。やれてると思ったことができていなかったのが分かった」と満足そうに話した。

 ところが、チーム内からは、そんなビシエドの動きに不安の声が出ている。「周りの人間の意見を素直に聞き入れすぎるところが心配。あれやこれや言われて、かえって打撃が崩れてしまっているような気がする。ビシエドはたびたびスランプに陥ったり状態が安定しないけど、真面目な性格が災いしているのではないか」とチーム関係者。別の関係者は「アドバイスばかりに頼るのではなく、自分の信念を通すことも大事。適当にうなずいたりしてもいいと思う。教える方もすべて同じことを言っているとは限らないのだからね」と逆に“不真面目”をすすめるほどだ。

「とにかく打てるようになってチームが勝てるように、できることはすべてやりたい」とビシエドは言うが、どうなるか。この日、ヤクルトが勝ったため、勝率差で最下位に転落した中日。巻き返しには主砲のバットが鍵を握るが…。