ヤクルトは4日の広島戦(神宮)に5―2で勝ち、5位に浮上した。ヒーローは先発した由規(26)だ。7四球を与えながらも、7月5日の支配下選手登録から3試合目で最多の120球を投げ、6回3安打無失点で自身2連勝の今季2勝目を挙げた。

 2011年9月3日の巨人戦以来の神宮白星で、5年ぶりに本拠地のお立ち台に立った由規は、満員のファンの声援を受け「神宮で投げて勝って、お立ち台に立つことだけを考えてリハビリをしていた。ここに戻ってこれてうれしい。5年間待っていてくれてありがとうございます」と笑顔を見せた。

 だが、まだ完全復活したとは思っていない。7月9日の一軍マウンド復帰以降、登板間隔は中10日以上空けてきたが、チームはBクラスに沈む状況に由規は「自分の予定に合わせてもらうわけにはいかない。最終的な目標は中6日でローテーションを回ること」と言い切った。

 由規の活躍で最下位から脱出したヤクルト。それでもクライマックスシリーズ出場圏内の3位・DeNAとは6・5ゲーム差だ。

「5年間、仕事ができていなかった。チームのために勝ちを積み重ねていきたい」と話す右腕がチームの浮上にひと役買う。