巨人の助っ人陣が、セの“5冠王”ヤクルト・山田哲人内野手(23)に早期メジャー挑戦のススメだ。

 秋田で行われた3日のヤクルト戦は、6回まで3―2とリードしながら、7回に3番手で登板したスコット・マシソン(32)が、山田に2試合連続となる28号2ランを浴び、3―6の逆転負けで3連敗。チームは借金5の4位に転落した。

 試合後、3失点で今季2敗目のマシソンは、3ボール1ストライクから被弾した場面を振り返り「有利なカウントに追い込めなかった。内角を意識させて外にスライダーを投げたまでは良かったが、そこからツーシームが真ん中へ入ってしまった」と肩を落とした。

 実は巨人の外国人選手の間では今、山田の話題がホットだという。打率、本塁打、打点、安打数、盗塁の打撃5部門でトップに立つツバメの主砲について、試合前にマシソンは「最近、チームメートとは彼の話ばかりしている」と切り出すと、こう絶賛していた。

「他の日本人選手と比べると、山田だけはレベルが一段階上にいるんじゃないかな。僕ら(外国人選手)の間では、彼がメジャーへ行ったら、どれだけ活躍するかが話題になっているんだけど、おそらく日本と変わらない成績を残すはずだとみんな言っているよ。二塁手ということもあるし、アメリカでもスターになるんじゃないかな」

 ただ、山田が海外FA権を手にするのは、早くても2021年中となる見込み。それでもマシソンは「個人的には一年でも早くメジャーでプレーする姿が見たい」と熱望。「次に会うときは僕から自己紹介して、将来、メジャーへ観戦に行くときにチケットを頼めるようにしたいと思っているよ」とまで語っていた。

 だが、その後の試合では、その山田にまさか自分が打たれ、チームは敗戦…。ナイスガイで知られる右腕も、試合後は改めて本心から「山田よ、今すぐメジャーへ行ってくれ」と思ったに違いない。