<中日7-2阪神(1日)>中日のジョーダン・ノルベルト投手(29)が1日の阪神戦(ナゴヤドーム)で8回途中を2安打2失点に抑えて5勝目(2敗)をマーク。チームの借金は4まで減り、3位に浮上した。

「とにかくチームが勝てるようにと思って投げた」と振り返ったジョーダンだが、3回にまさかのアクシデントが発生。鳥谷との対戦中に突然、苦悶の表情を浮かべながらベンチに下がった。「心配をかけてすいません。どうやら昼に食べた豚肉がちゃんと消化してなかったようでムカムカして、おなかの調子が悪くなってしまった。でも(胃薬を飲んで)大丈夫です」。数分後には何事もなかったかのような表情でマウンドに戻ると、再び凡打の山を築いた。これには谷繁監督も「胃薬を飲んだからといってそんなにすぐに効くとは思えない」と目を白黒させながらも助っ人の不屈(腹痛!?)の闘志に最敬礼だ。

 そんなジョーダンのモチベーションとなっているのが、日本で活躍を続けて自分の顔を売ることだという。きっかけは開幕前のことだった。名古屋駅を歩いていた際、警察から職務質問を受けた。何とか持っていた地元スポーツ紙に掲載された自分の写真を指しアピールして事なきを得たが、チーム関係者によると「この一件がジョーダンにとってはとても寂しかったようで、絶対、日本で成功して自分のファンを増やして、誰からもサインをせがまれるような人気選手になってやると励みにしている」という。

 5勝全てが本拠地・ナゴヤドームで挙げたもので「ここでは自分の家のように心地よく投げられている」(ジョーダン)。次回は8日からのヤクルト3連戦(神宮)での登板となるが、敵地でも白星を挙げ、日本中に顔を売りたいところだ。