巨人反攻のカギ握る坂本、長野の「足」

2016年07月02日 16時30分

足攻が期待される長野

 巨人の“足”に異変が起きている。シーズンはすでに半分以上を消化したが、チーム盗塁数は12球団ワーストの23(1日現在)。リーグトップだった昨季から激減している。首脳陣も、この数字が首位・広島の独走を許している原因のひとつと分析。強打を誇るヤクルトとの2連戦(2、3日=秋田)を前に“青信号打線”で得点力強化を図るという。

 

 チームは1日、秋田入りし、午後からこまちスタジアムでの全体練習でみっちり汗を流した。翌日からは最下位のヤクルトと2連戦だが、今の巨人にとっては簡単な相手ではない。打線は現在“4冠王”の山田を擁し、リーグ2位のチーム打率と総得点を誇る。打たなければ勝利はない。

 

 ただ、今季の巨人は点が取れない。チーム総得点246はぶっちぎりのリーグ最下位。同351のヤクルトとは100点以上も開きがある。得失点差を見ても、マイナス53点は実はリーグ最低。チーム関係者が「Bクラスじゃないのが不思議」と話すのもうなずける。

 

 さらに昨季までは接戦を勝ち抜く強さがあったが、今季はあっさり押し切られる展開が目立つ。その理由としてチームは盗塁数に注目している。

 

 ちなみに昨季は99、一昨年は102と、2年連続でリーグトップ。それが今季は74試合でたったの23盗塁。首位広島(70盗塁)の3分の1以下で、首脳陣も危機感を抱いている。村田真ヘッドコーチは「もちろん、俺らもその数字は知っているよ。去年まではトップだったわけやからね。ただ本来1、2番でもっと走っていかないといけないのが、今は立岡(昨季16盗塁)も片岡(同21盗塁)もけがでいないのがな…」と苦しい事情を吐露した。

 

 加えて現状の打順では5番の阿部以降、村田、ギャレットと続く下位では足を使えない。同じ首脳陣の間からは「盗塁だけじゃなく、投手にけん制をさせたり、重圧をかけられないと、打者に100%でこられてしまう」との指摘もあった。

 

 それを踏まえて、同ヘッドが名指ししたのが主軸の2人だ。「だからこそ3、4番であっても、勇人(坂本)と長野にはもっと走ってほしいよな。やみくもじゃ困るけど、いけるときはどんどんいってほしい」とサカチョーに積極走塁を命じた。

 

 昨季10盗塁を記録した坂本は今季、打撃好調にもかかわらずいまだ2盗塁。長野もヒザの手術後は盗塁数が激減し、今季も3にとどまっている。選手からは「そもそも今年はサインが出ない」という声もあるが、出塁率の高い2人がこれでは、やはり得点に結びつきにくい。

 

 劇的な打力向上が望めない以上、鍵となるのは「足」と定めた巨人ベンチ。主軸コンビを動員した“グリーンライト作戦”で、広島に追いつくことはできるか。