中日のダヤン・ビシエド外野手(27)が広島・エルドレッド、ヤクルト・山田に並ぶリーグトップの12号を放った。13日の広島戦(ナゴヤドーム)は2試合連続の延長戦になり3―6で敗れたが、ビシエドは初回、二死三塁から左翼席へ2ラン。

 7日の巨人戦で1イニングに2本塁打して以来、5試合ぶりの一発に「なんだかボールがよく見えたよ。いい感じで打つことができた」と自画自賛した。

 3、4月の月間MVPを受賞したビシエドだが、好調の要因の一つには球団トレーナーとの“二人三脚”がある。チーム内でビシエドはVIP待遇。トレーナー陣は首脳陣から「ビシエドだけは何があっても、故障をさせないように細心の注意を払ってほしい」と厳命されており、試合の前後にたっぷり時間を使って全身にくまなくマッサージを施し、ハリ治療まで行っている。

 米国ではマッサージ技術を持ったトレーナーは少ない。そのため、ビシエドは「米国では日本のようなやり方ではなかった。日本のトレーナーは自分の体のことをすごくケアしてくれて、それが自分には合っているんだと思う。本当に感謝している」と話しており、ポケットマネーでトレーナー陣を遠征先の焼き肉店に招待するプランを立てているほど。そんなビシエドをトレーナー陣も「こんなに気配りのできる外国人はなかなかいないよ。気持ちだけでも本当にありがたい」と絶賛するなど、両者の関係は良好だ。

 今後も英知を結集させ、ビシエドの体調面、精神面をサポートしていく。