ヤクルトのドラフト1位ルーキー・原樹理投手(22)が15日、神宮球場で行われた指名練習に参加した。17日のDeNA戦(松山)で今季初勝利を目指す右腕は、ブルペンではなく、マウンドで投球を行うなどハードな練習を行った。

 ここまで3試合に先発するも0勝2敗、防御率5・29。原樹は前日14日に3敗目を喫した仲のいいDeNAの今永を絡め「今永との敗戦ダービーみたいになってきましたね。こうなったら今永より先に勝ちたいです」と自虐気味に話した。

 そんな原樹はプロ入り前に目標としていたことがある。それが父・敏行さん(82)の前で「プロ野球選手として投げること」。それはプロ初登板の開幕3戦目の巨人戦(東京ドーム)で父が見守る中、6回1失点の好投で達成した。

 そこで次なる目標を「父が元気なうちに1勝したい」に上方修正。3日の中日戦(神宮)でプロ初黒星を喫した時には「先は長いから前を見てやりなさい」と電話をかけてきた敏行さんのためにも勝ちたいと意気込んでいるのだ。

「普段は話していても野球の話はしてこないんです。でも父は自分のことを心配していると思うので、早く安心させてあげたいですね」と原樹。チームのため、自分のため、そして父のためにまずは1勝をもぎ取るつもりでいる