球界のご意見番・野村克也氏(80)がこのほど、関西テレビのスポーツ番組「イキザマJAPAN」(17日午前8時30分、関西ローカル)の収録に参加し、金本知憲監督(48)率いる阪神タイガースについて自論を展開した。

 同番組は、吉本新喜劇座長・小籔千豊(42)がMCを務め、独自の切り口で旬なアスリートの“イキザマ”に迫る。

 虎ファンの小籔が「どうしても会いたかった野球人」だという野村氏は、「金本阪神は超変革したのか?」との質問に「(金本監督が)存在感を出し過ぎる。新人監督にありがちで前に出過ぎるね」と指摘。「動かんでいいのに動いたりね、目立とう目立とうとしているように見えてしまった。基本的には、選手がやるわけですから、僕の監督の経験から言わせてもらって、選手に任せたらいんですよ。極端に言えば、監督が出ていくのは7回以降」と監督論を展開した。

 さらに野村氏は「われわれの時代はね、外野手出身の監督で日本一になった人はいないんですよ。やっと最近、ヤクルトスワローズの若松勉、ソフトバンクホークスの秋山幸二が出てきたけどね」と語り、「そういった意味でも矢野の存在は大きなポイント」と断言。チームのキーマンとして、捕手出身で参謀役を務める矢野燿大作戦兼バッテリーコーチ(47)の名を挙げた。

 捕手に必要な要素については「勝負事はだいたい真面目過ぎるとダメ。バッターを欺くという点でも遊びの部分が入らないとね。キャッチャーさえ育てば、チームづくりは半分できたようなものですよ。キャッチャーというのは監督以上のことをやってますから。昔は『優勝チームに名投手あり』でしたけど、今は『優勝チームに名捕手あり』です」と説いた。