中日が1日のヤクルト戦(神宮)に守備のミスなどもあって1―4で敗れた。「自滅だね」。谷繁監督はサバサバした表情で敗戦を振り返った。もっとも、敗れたこと以上に頭が痛いのは山田哲人内野手(23)にやられたことかもしれない。先発・大野が初回の第1打席に左前打、4回の第2打席には左翼席に先制ソロ本塁打を浴びた。


 昨季、38本塁打を放ちホームラン王となった山田だが、そのうちの10本は中日が献上したもの。すっかりお得意様にされていただけに、今季のヤクルト戦では“山田対策”が大きなテーマの一つだった。


 しかし、初戦から一発を打たれてしまったのだからダメージは大きい。


「打たれたねぇ。早いうちにやっていかないといけない。対策は練っているけど、思うところに投げれていないのだと思う」と谷繁監督は話したが、チーム内には山田に対して白旗ムードも出ている。「あれだけのパワーと技術があるバッター。(狭い)神宮球場で山田を完璧に抑えるなんて難しい。ましてヤクルトは山田だけじゃなく、2番から5番まで強打者が続くからね。それを全員抑えるなんて無理。重ねられなければ良しとしないと。今日は1本だから上出来じゃない」とベテランスタッフの一人は言う。


 中日にとって山田は今年も厄介な相手となることは間違いない。