巨人OBの松井秀喜氏(41=ヤンキースGM特別アドバイザー)が25日、日本テレビ系で生中継された巨人対ヤクルトの開幕戦(東京ドーム)で巨人前監督・原辰徳氏(57)とともにゲスト解説を務めた。放送中は高橋由伸監督(40)について盟友ならではの批評を展開。その中で、どうしても「静」のイメージが強い新指揮官の“別人格”を示唆するコメントを出し、古巣の後輩たちに警告を発した。

 古巣の開幕戦を松井氏は放送ブースから終始冷静な目で見つめた。それでも、公式戦初采配を振る由伸監督の一挙一動には特別な思いがあったに違いない。放送中、由伸監督の素顔について、こう語ったのだ。

「普段はクールですけど、野球に関しては熱い男だと思っています。ずっと横にいて感じていましたけどね。プレーでも(守備で危険を顧みず)突っ込んでいったり…。ボクからすれば無謀なところもあるんですけど、それでいて(打球を)捕ったり…。ああいうことができるのは気持ちに燃えるものがある。そう私は思っています」

 由伸監督とは1998年から5シーズン、同じユニホームでプレー。そんな松井氏が新指揮官の本当の姿を「熱い男」と評した。それらの言葉は単に視聴者に向けられただけではなく、巨人ナインたちへのメッセージでもあった。球団関係者がこう補足する。

「どうしても由伸監督には『静=おとなしい』というイメージが強い。しかし松井さんは巨人の後輩たちに対し、それだけの思いを抱いたまま監督に甘えてしまってはいけないと強い危機感を覚えている。実際に先日も『由伸という男はリミッターが外れて怒ると本当はメチャクチャ怖いんだ』ということも口にしていたからね。普段はソフト路線でも怒る時は一気に烈火のごとくカミナリを落とす。それが“由伸流”なんです」

 休火山を噴火させてしまったら…。ゴジラの由伸評を巨人ナインもしっかりとインプットしておいたほうが良さそうだ。