【2016ペナントレース大予想:伊勢孝夫(本紙評論家)】セはどこも決め手に欠ける。ヤクルトは畠山とバレンティンがケガで遅れたし、バーネットの抜けた穴も引っ掛かる。広島も前田の分を埋めるのは容易ではない。巨人は投手が菅野1人ではどうしようもないし、打線も全く機能していない。阿部の状態も気になる。DeNAと中日は戦力的に厳しい。そう考えれば、ここまで大きな故障者を出さず、新人の高山ら戦力も増した阪神が頭か。カギを握るのは藤川で、彼が8~10勝して負けが4つ、5つくらいなら。シーズンでは必ずチーム状態が悪くなる時がある。その時、金本監督がどんな采配を見せるかもポイントだ。

 パはソフトバンクの1強。攻撃力、投手力、機動力、守備力、どれを取ってもつけ入るスキがない。故障者が続出するとか、よほどのことがない限り、こればかりはどうしようもない。可能性があるなら日本ハム。ソフトバンク相手に6回まで1点差、もしくは同点でいければ…。そのためには、やはり大谷をソフトバンク戦の軸にすべき。大谷がそこで結果を出すようになって初めてペナントレースに面白みが出てくる。