阪神・矢野コーチ「日替わりバッテリー制」完全撤廃

2016年03月18日 16時00分

ベンチで金本監督(右)と話す矢野作戦兼バッテリーコーチ

 阪神は17日のヤクルトとのオープン戦(神宮)に1―1の引き分け。25日の開幕戦(対中日、京セラドーム)を1週間後に控えても金本知憲監督(47)の競争方針は変わりなく、シーズン突入後のレギュラー固定化もこだわりを見せていないが、捕手部門だけは別。混迷を極めている「正捕手争い」で新任1年目の矢野燿大作戦兼バッテリーコーチ(47)は投手に合わせた「日替わりバッテリー制」を完全撤廃。「正捕手一本」で臨むと宣言したのだ。

 長年、虎を悩ませてきた「正捕手問題」。昨季の阪神の先発マスクは鶴岡が最多の56試合、続いて引退した藤井が50試合、梅野が36試合だった。3人によるローテーション制が採用され、藤浪&鶴岡、メッセンジャー&藤井のバッテリーが固定化されるなど、先発投手に合わせるように日替わりで捕手が起用されてきた。

 今季は金本監督の競争方針の下、岡崎、鶴岡、梅野、小宮山らがシ烈な争いを展開中。正捕手選びに頭が痛い矢野コーチは「みんなが競争してくれて個々のレベルが上がっている。このままシーズンが終わるまで競争というのも、それはそれでアリかもしれない」と話してきたが、本音は“捕手一本化”だった。「チームのことを考えたら、シーズン通して143試合、誰か1人がマスクをかぶるのが理想だ。投手によって捕手を代えるというのは俺は好きじゃない。投手の要望とかはあるけど、要望ばかり聞いちゃいられない。その辺は俺が判断すること」と相性重視の「日替わりバッテリー」の完全撤廃を断言したのだ。

 元阪神監督でもある野村克也氏がよく口にする「優勝チームに名捕手あり」という言葉がある。教え子だった矢野コーチもそれを何より痛感。昨季リーグ制覇したヤクルトに25歳の中村悠平が正捕手として君臨したように、扇の要がドッシリと座っていることが優勝への必要条件と見ている。慢性化していた「日替わりバッテリー」が撤廃となると確かに投手陣から不満が噴出する恐れもあるが、そこは「超変革」の大スローガンの下、危険覚悟で断行するしかないと決めているわけだ。

 正捕手争いでは目下、プロ生活の大半が二軍暮らしだった12年目・岡崎が攻守にわたって評価を上げているが、どうなるか。11年ぶりのV奪回のキーマンにもなるだけに、目が離せない。