中日・小笠原慎之介投手(18=東海大相模)のポテンシャルに周囲から驚きの声が上がっている。

 13日の楽天とのオープン戦(静岡)ではオコエ瑠偉外野手(18=関東第一)とのドラフト1位対決が実現。7回に3番手で登場したルーキー左腕は、先頭のオコエの初球、146キロ直球を内角高めに投げ込んでファウル。さらにチェンジアップを2球続け、わずか3球で二飛に仕留めた。「とりあえず内角を真っすぐで攻めてアイツがどうなるか(反応を)見てみて、その後に考えて(チェンジアップを2球連続で)いった」(小笠原)

 その後、二死から2連打されてピンチを招いたが、哲朗との対戦途中ではプレートを外し、自ら間を置いた。前回6日のヤクルト戦でバレンティンに高めの直球を2ランされたことが頭にあったからだ。「前回にホームランを打たれたときに迷った部分があった(まま投球してしまった)ので1回外した。テンポが変というか、おかしかったので」(小笠原)。そして、哲朗をチェンジアップで空振り三振に仕留めて降板。1回を2安打無失点に抑え、オープン戦2試合目、対外試合3試合目にして初めて結果を残した。

 高卒ルーキーとは思えない冷静さにチーム関係者は「小笠原の危機察知能力は半端じゃない。同じ失敗をせずに、何でも考えて自分主導でできるのはすごいこと」とうなるばかりで、オコエは「(昨夏の甲子園のときよりも)レベルアップしている。投げ方が多少違っていて球の出どころが見にくくなっていた」と脱帽。谷繁監督も「こうやって結果を残していってほしい。毎回成長している」と目を細めており、開幕一軍がグンと近づいたようだ。