日本ハム・大谷翔平投手(21)が2日、巨人とのオープン戦(札幌ドーム)に先発し、早くも自己最速タイ162キロをマークするなど5回、打者16人に対して68球を投げ、2安打無失点。開幕戦のロッテ戦(3月25日、QVCマリン)に向けて万全の調整をアピールした。

 ストレートにスライダー、フォークに時折、カーブとチェンジアップを織り交ぜ巨人打線を圧倒。許した安打は村田の中前打、立岡の遊内野安打の2本だけで、奪三振は毎回の8を数えた。

 圧巻だったのは4回、巨人の新4番・ギャレットとの2度目の対戦。突然ギアを上げ、初球に160キロのストレートを投げ込むと、2球目には162キロ。最後は148キロの高速フォークで2打席連続三振に仕留めた。

 まだ、3月初旬のこの時期に162キロを出すのはまさに驚異的だ。筋力増強で排気量の上がった“新型エンジン”の可能性は無限大。圧倒的投球で球界の絶対的エースの座をつかみにいく大谷翔平の2016年は、とてつもないシーズンとなりそうだ。

 大谷の話「全体的に出力が上がっているのかなと思う。球数も少なかったので良かった。(ギャレットへの162キロは)二死でしたし、外国人の打者が真っすぐを待っている中で、自分が力を入れて投げた時に押し込めるかどうかを見てみたかった。真っすぐをしっかり投げることは、これから先も続くテーマだと思う。この時期に(162キロを)出したことはないですけど、出したい時に出せたこと、押し込みたい時にしっかり打者を押し込めたのは良かった。ある程度力を入れてコースもきっちりいったところが去年とは違うところですね」