ヤクルトの石川雅規投手(36)が、今季中のレジェンド超えに闘志満々だ。昨季は自己最多タイの13勝を挙げて自身初のリーグ優勝に貢献。今年は「いい意味で(今季のセ・リーグは)ダンゴになると思うので、油断ができない」と早くも気合を入れている。その石川がターゲットにしているのが「最年長での最多勝記録の更新」だ。

 現在の記録保持者は、2005年に37歳で15勝をマークした下柳剛(阪神)。それに追いつき、追い越すのは来季以降となるが、その前に超えておきたいレジェンドがいる。自身の憧れであり、昨年限りで引退した元中日の山本昌氏の記録だ。

 同氏が現役時代に最多勝のタイトルを獲得したのは1993、94、97年の3度で、最後は32歳のシーズンだった。石川は「昌さんは3度も取っているが、僕は一度も取ったことがない」ことを気にしており「昌さんの記録はたくさんあって大きすぎる目標ですけど、そこに少しでも近づきたいんです」と訴える。その第1弾として、まずはタイトル獲得時の年齢だけでも超えたいというわけだ。

「昌さんのように50歳までできるかは分かりませんが、40歳前後になっても一線級の活躍ができる選手になりたい」。167センチの小兵左腕は、一歩ずつでもレジェンドへの道を上り続ける。