ヤクルト・ドラフト1位右腕・原樹理(東洋大)が7日、埼玉・戸田市内のヤクルト寮に入寮。「新たな気持ちでここに来ました。やるからには新人王を目指してやっていきたい」と高い目標を掲げた。10年日記を持参し「どこまで野球を続けられるか、1日1日を記していきたい」と意気込んだ。

 多彩な変化球を操る即戦力右腕だけに新人王も夢ではないが、球団が活躍を確信する理由がある。鳥原チーフスカウトは「あいつ(原)はあまりしゃべらないのがいい。最近のウチでは山田、小川もそう」。トリプルスリーで一気に時の人になった山田と1年目から活躍し新人王を獲得した“ライアン”小川はいずれも口数が多いほうではない。原の“口下手”なところは近年のヤクルト中心選手に共通しているとあって、ブレークを予感させるという。

 根底には「野球選手は結果が全て。結果を出せば、ファンがついてきてくれる」(鳥原チーフスカウト)という思いがある。既に球団からは「無理にトークを頑張らなくていいと伝えてある」(チーム関係者)。本業の野球に専念してほしい…。期待の右腕はその気遣いに応えられるか。