昨季14年ぶりにリーグ優勝を果たしたヤクルトが、営業面でも“Vロード”を目指す。仕事始めとなった5日、衣笠剛球団社長(67)は球団職員を前に「リーグ連覇、日本一が目標になる」と訓示。営業面で昨年のグッズ売り上げが8億円と、前年比約4倍になったことから「今年は10億円超えを目指したい」と鼻息荒く高い目標を掲げた。起爆剤として注目されているのが、昨年からネット限定で発売が始まった「サヨナラTシャツ」だ。これはサヨナラ勝ちを決めるなどして、ヒーローとなった選手の画像を用いたもの。このTシャツはナインのモチベーションアップにも効果があったという。

「劇的な場面がないと、このTシャツは作られないので『次は俺が決める』と盛り上がるようになった。加えて、受注生産なので個々の売り上げの違いも気になるようで、選手はそれも励みにしています」(チーム関係者)。試合でヒーローになる場面は勝利にも直結するとあって、球団にとっては二重の喜びとなった。

 ちなみに、サヨナラTシャツといえば広島が先駆者。しかし「いいものは取り入れるということでいいのでは」とヤクルト側は“二番煎じ”でも意に介さない。昨年は貪欲に勝利を求めてリーグ優勝を決めた。今季は営業面でも攻めの姿勢を貫く。