今季、3年連続Bクラスとなる5位に低迷した中日だが、フロント幹部は「来年は必ず優勝争いができる」と巻き返しに自信を持っている。

 理由のひとつは今季の負け方にあるという。逆転負けがリーグワーストの34試合との数字が表すように、今季の中日は先制しながら、投手陣が守りきれない展開が多かった。中でも8回、9回の終盤で又吉、福谷らリリーフ陣が逆転を許すケースが目立ち「言葉はおかしいが、あり得ないような神がかった逆転負けが多かった。もしもその半分でも勝っていれば優勝争いどころか優勝だってできたはず」と力説する。

 優勝したヤクルトの76勝に対して中日は62勝。仮に34試合のうち半分を勝っていれば79勝となり、計算上はヤクルトを上回る。その弱点の抑え投手に関しては、編成部国際渉外担当も兼務する森ヘッドコーチが現在、ドミニカ共和国に飛び獲得を目指しており、フロント幹部は「来年は今年のようなことはない」と言い切るのだ。

 さらには「ウチは(谷繁)監督を筆頭に和田、小笠原らベテランが一気に引退したが、それに代わる若手選手が野手ならば遠藤、福田、亀沢、捕手なら桂、杉山など出てきつつある。それに比べて巨人や阪神などは世代交代に苦労しているように見える」と言い、今季Aクラスだった巨人、阪神の上をいくことは可能との読み。今季のヤクルトは前年最下位から優勝しており「前の年の成績は関係ない」(フロント幹部)。中日の5位からの逆襲も十分あるというわけだが、果たして…。