阪神が貧打解消へヤクルト退団の「名伯楽」伊勢氏招へいへ

2015年09月29日 16時00分

8回二死一、二塁のピンチで藤浪を励ます和田監督(左)

 V逸が確定した阪神がセ・リーグ最強打線を作った「名伯楽」に熱視線を送っている。球団は今季限りで退任する和田豊監督(53)の後任候補に大物OBの金本知憲氏(47)の招聘を目指しているが、その一方で、27日にヤクルト退団が発表されたバッティングアドバイザーの伊勢孝夫氏(70)に注目。チーム内では「今年1年不調だった打線の再建役にぴったり」と期待しているという。

 

 和田監督の退任を受けてストーブリーグ真っただ中となっている阪神だが、筆頭候補の金本氏らの次期監督問題だけではない。

 

「阪神が、伊勢さんを狙っているらしい」。ある球界関係者がこう声を潜めた。今季、ヤクルトのバッティングアドバイザーを務め、先日、退団が決定したばかりの伊勢氏に虎が熱視線を送っている、というのだ。

 

 伊勢氏は2010年からヤクルトで打撃コーチや総合コーチなどの職に就き、若手育成に尽力してきた。打率3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリー達成が確実な山田らヤクルト打線の中核を担う選手を育成。バレンティンの“日本野球への適応”にも手を貸して13年の60本塁打達成に貢献した。そんな「名伯楽」がフリーとなり、今季貧打に泣いた阪神で「まさにウチの課題にぴったりの人。コーチでもアドバイザーでも何でもいいから来てもらって、若手や伸び悩む中堅選手の育成に力を貸してもらうべきだ」(球団関係者)との声が噴出している。

 

 阪神は28日現在、チーム打率はリーグ5位の2割4分7厘で本塁打も同5位の78本と低迷。さらに生え抜きの長距離砲育成や若手の伸び悩みなど課題が山積している。伊勢氏に関しては過去にも獲得を検討し、調査したこともある。

 

 伊勢氏は70歳と高齢だが、今季も二軍では復帰直後のバレンティン相手に打撃投手を務めるなど健康そのもの。本人も現場での指導続行を望み「地元の兵庫に帰りたがっているようだ」(球界関係者)という。ヤクルト関係者によれば「伊勢さんは阪神について『いい若手が結構いるな…』と話していた」と興味を見せていたというから、招聘となれば話は早いかもしれない。

 

 山田、川端らヤクルトの主力ナインを育て上げた“伊勢大明神”は、若手育成に頭を痛める阪神には確かにうってつけの人物。今後の展開が注目される。