ソフトバンクが25日の楽天戦(楽天生命)に5―7で敗れ、連勝が5でストップした。もっとも新型コロナ禍が再燃し主力野手が大量離脱している状況。若手の大暴れで2カード連続勝ち越したことは大きい。この日も5番・野村大、6番・谷川原、7番・増田の若鷹トリオで初回に4点を挙げた。

 昨季、二軍を指揮した藤本監督からすれば何ともうれしいところ。「若い選手が目の色を変えてやっている結果」とニッコリだ。この勢いであれば何とか主力が復帰するまで乗り切れそうにも思えるが…。決して楽観はしていない。「相手も必死。これが続くかといったらそう簡単なものではない。だから一試合一試合、頑張っていくしかない」と慎重だ。

 もちろん、このまま乗っていってほしいところ。ただ、指揮官自身が長所、短所を知るところでもある。「今はデータ野球というか、ウチも相手も『この選手はどこが強い』『どう打ってくる』とか全部分かるわけだからさ。そうなるとどんな選手でも苦しめられる。柳田でもいきなり打てなくなってくるわけだから」と、試合を重ねるごとに収集されるデータとの戦いへの警戒感を口にした。

 何よりも鷹バッテリーが日本ハムのスタメンがガラリと変わるヤング打線に一発攻勢を浴びて大苦戦した経緯もある。一時は6連敗を喫した。ただ、当然やられ続けるわけにはいかない。直近の対戦では被弾0と完璧に抑えて3連勝。10勝10敗1分けの五分に戻した。

 食らいつく姿勢を見せてくれている若手の成長は誰よりも願うところ。チームの勝利が大きな経験にもなる中で「得点圏に進めてポテンヒットでもいいから1点を取りにいく野球」で若手の力を生かして窮地を乗り切るつもりだ。