久々の勝利にご満悦だ。巨人の原辰徳監督(64)が7―0で快勝した4日の阪神戦(東京ドーム)後、〝原節〟をさく裂させた。

 ようやく打線が爆発した。両チーム無得点で迎えた2回、相手先発・ウィルカーソンを前に岡本和が右前打、ポランコが四球で無死一、二塁の好機を迎えると、中田が「アウトコースのストレートをしっかりと捉えることができました」と右中間を切り裂く適時二塁打を放って先制に成功。大砲の一打で打線に火が付くと、続く大城、中山、そして投手の山崎伊まで4連続適時打となり、6月25日のヤクルト戦(神宮)以来となる1イニング5得点とした。

 投げては2年目・山崎伊が自己最長、最多の8回109球を投げて3安打無失点と文句なしの投球。若き右腕の奮投に応えようと、7回には丸がアルカンタラから駄目押しとなる7年連続の20号ソロ、8回に増田陸が及川から5号ソロを放ってセーフティーリードとした。

 待ちに待った投打がかみ合った快勝。7月18日のヤクルト戦(神宮)以来17日ぶりの白星に原監督も「たまには勝つよ(笑い)。そんなに不思議なの? まあ、いつでもそういう気持ちで戦っているんですけども、結果的になかなか勝利につながらなかった。今日はしかし、ひとつゲームやる上において目標は勝つことですから。非常にナイスゲームだったと思いますね」とジョークも交えながらご機嫌だった。

 好投でチームを勝利に導いた山崎伊についても「やっぱり無四球というのが非常に良かったんではないでしょうか。自分のボールを信じるというか、ストライクを取ることにおそれずにいったというところが良かったんじゃないでしょうか」と称賛。

 重苦しかったここまでのチームの雰囲気を変えたG戦士たちに、この日ばかりは指揮官も手放しに褒めたたえた夜となった。