7月は14勝5敗の勝率7割越え! 阪神は30日の首位ヤクルト戦(甲子園)に7―3で快勝。球宴を挟んで5連勝を飾り、貯金を2と増やした。

 前日のカード初戦を取り、今季初めての貯金生活に突入した矢野阪神。その勢いは一夜明け、さらに熱量を増した。

 4回、無安打と眠っていた猛虎打線に一瞬で火がつく。ヤクルト先発・小沢に対して先頭・島田が右中間二塁打で口火を切り、二死一、二塁からは糸原が「(先発の)才木が頑張っていたので、何とか助けたいと」と先制の中前適時打。これで均衡を破ると、ここから打者11人、2つの四球に3本の安打を絡めて一気に5得点を奪い、一気に小沢をKOした。

 二死からの打線の畳みかける集中打に、矢野燿大監督(53)も「(糸原)健斗がしぶとく(走者を)返してくれて、ああいうところから打線がつながって。〝線〟で点が取れました」とニンマリ。さらに5回には4番・佐藤輝の16号などで2点を奪い、7―0と前半で勝負を決めた。

 投げては16日以来の先発となった才木が、6回4安打2失点でまとめて今季2勝目。投打がガッチリと噛み合った完勝で、首位・ヤクルトとのゲーム差はついに一桁の「9」となった。

 首位の燕軍団相手に31日も勝てば、後半戦のカード初戦を「スイープ」の最高の船出となる。矢野監督も「それしか考えていない」とキッパリ。奇跡の逆転Vへの〝機運〟はがぜん、高まりそうだ。