避けたかった後半戦連敗スタートを喫した。ソフトバンクは30日の西武戦(ペイペイ)に0―6の零封負け。前夜、首位を奪われた獅子軍団に勢いの差を見せつけられ、前半戦から続く連敗は4に伸びた。

 不穏な空気が漂いかねない力負けだった。打線が西武のサブマリン・与座の前に沈黙。初回一死一、三塁と6回無死一塁では併殺に打ち取られ、流れを引き戻せなかった。ツキもなく、うまく回らないチーム状態を象徴するように、9回に空振り三振に倒れた柳田が珍しく苛立ちをあらわにするシーンもあった。

 プロ初完封を献上した与座が良かっただけに、痛恨だったのは先発・大関の背信だった。初回に乗せたら怖い獅子の主砲・山川に先制打を許すなど2失点。あっさり主導権を渡すと、2回も二死から源田に2点適時二塁打を浴びて序盤にまさかの4点を失った。3回も立ち直れず、一死二、三塁のピンチを背負ったところで無念の降板。3回途中4失点で6敗目を喫した。前回20日の楽天戦(北九州)で2回8失点降板に続く2試合連続の早期KO。悔しい自身3連敗となった。

 5月から先発ローテーションに定着して、前半戦だけで6勝をマーク。「首位ターン」の立役者の一人で球宴にも選出されたが、ここにきて好調時の勢いが完全に止まった形だ。8月は毎週6連戦が控え、9月には11連戦も待っている。先発の早期KOのしわ寄せによる救援陣の登板過多は終盤戦に響く。この日は泉―松本―嘉弥真―津森―藤井―甲斐野と6人の中継ぎを起用。藤本監督は試合後「投げさせたくなかった。(特に勝ちパターンは)こういう試合では。先発が2回で降板したら投げないとしょうがなくなってしまうということ」と厳しい表情だった。

 混戦パ・リーグの「首位攻防」として注目を浴びる中、投打で完敗。常勝のプライドがある。さすがに、このまま黙ってはいられない。