【ソフトバンク】進まぬ大砲育成…藤本監督「リチャードは清宮と比べて何が引けを取るんかな」

2022年07月30日 06時15分

リチャードに足りないものは何か…(東スポWeb)
リチャードに足りないものは何か…(東スポWeb)

 期待をかける愛弟子に今季3度目のファーム行きを通達した指揮官の心中は、決して穏やかではなかったはずだ。ソフトバンクの藤本博史監督(58)が後半戦再開直前に二軍降格を言い渡したリチャード内野手(23)の「課題」について言及。ロマン砲の競争意識を煽るように、同い年のライバルの名前を出して奮起を促した。

「清宮(日本ハム)と比べて、何が引けを取るんかな…」。そう言って指揮官は首をひねった。「当たれば飛んでいくのは誰もが知っている」という逸材。現役時代に「打撃職人」と呼ばれた長谷川勇也打撃コーチは「直すところのない、美しいスイング」と称すほど。だが、鷹が手塩にかける大砲候補は伸び悩んでいる。今月10日に今度こその思いで上がってきたが、実質2週間の一軍生活で30打数6安打、うち3本塁打ながら15三振。今回も一軍定着はかなわなかった。

 大成に導けない悔しさをにじませながら、藤本監督は課題とその克服法をリチャード本人に明示した。

「1球目のストライクを様子見で見て、振っていかない。そういうのを少々の半速球でも高めに浮いてきたら、体が泳がされても打ちに行くことを試してみなさいってね」

 打撃の確率が上がらなければ、一軍で使い続けることはできない。壁を乗り越えるための〝処方箋〟を出した。

「それをやることによって、ファーストストライクのスイング率が増えてくるかも分かんない。追い込まれたら本人の技術だから仕方ないけど、今の形で確率を上げようと思うんだったらファーストストライクを打っていくことが一番必要なこと。それが真っすぐだろうが、カーブだろうが、高めに来たらいくよって形の方がいい。それを二軍の方で試してきなさいと言った」

 さらに、ここからが藤本流だった。「日本ハムが前半戦あんだけ打てなかったチームが、新庄監督の方針で『ファーストストライク全部いけ』っていう指示が出ている中で、前半戦の最後の方はやっぱり〝打線〟になってきた。こっちで見ていてもすごく怖い」

 BIGBOSSの意図ある育成方針で若手が伸び、戦力となりつつある日本ハム。その中で指揮官はリチャードと同い年の清宮を引き合いに出した。「清宮だって、やっぱりあれだけファーストストライク振れたら(前半戦だけで)11本もホームラン打ってるんやからね。だから、清宮とリチャードを比べて何が引けを取るのかなって思う。ファーストストライクを一発で仕留めるとか。半速球が高めに来たら打てるとか。そういうのを打撃の中に取り入れたらどうやっていう話をした」

 前半戦総括の中で、指揮官はリチャードの育成が思うようにいかなかったチーム事情を嘆いていた。故障禍、コロナ禍で戦力が整わず、リチャードに勝敗を背負わせる打席が多かったことを悔いていた。野球人の心をくすぐるロマン砲。何とかモノにしたいという熱意は今も変わらない。

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