オールスター第2戦(松山)が27日に行われ、全パが2―1と競り勝った。前夜26日のMVP・日本ハムの清宮幸太郎内野手(23)は「1番・三塁」で先発出場。プロ入りして以降出場経験のない三塁を任される〝サプライズ起用〟となった。

 第1戦で久々となる左翼の守備に就いた際にはまさかのファーストミットを着用して話題を呼んだが、この日はオリックス・宗のグラブを借りて三塁に就いた。

 未経験も何のその。いきなり初回の守りで1番・塩見(ヤクルト)の打球を軽快にさばき、難なく一塁へ送球して三ゴロに仕留めて「言われたときはびっくりしましたけど、でも粋だなと思って。楽しくやらせてもらいました」。

 6回からは本職の一塁、そして7回からは左翼の守備に就くと、牧の放った打球をフェンス際でジャンピングキャッチ。「ミラクルですね。ビックリっすよ(笑い)」と内外野で好守を披露した。

 日本ハムでは新庄ビッグボスによるポジションの大改革が進行中。正三塁手・野村が来季から未経験の捕手へ挑戦することも明かされたばかりで、日ごろから何が起きても動じないプレーを求められている。そんな免疫があったことも幸いしたか。球宴という大舞台で清宮が「未知の三塁」をこなせたことは、日本ハムが鍛えてきた「適応力」を、きっちり球宴で示したとも言えそうだ。