巨人の原辰徳監督(63)が20日のヤクルト戦(神宮)で、同点で迎えた5回の攻撃の際にベンチでやきもきする様子を見せた。
2―2で迎えた5回に先頭打者の先発・メルセデスが三塁線を強襲する安打を放ち出塁に成功。勝ち越し点奪取に向けて自らのバットで無死一塁としたが、続く吉川が右前打を放った際に事件が起こった。
吉川の放った打球は右前へと転がったが、右翼手・サンタナは深めの守備位置を取っていたため、一走・メルセデスは三塁進塁も狙えるタイミング。しかし左腕は消極的な判断で二塁ストップとした。打球の行方を見ていた原監督はベンチ内で手を大きくブン回して三塁進塁のジェスチャーをしていたが思いは届かず、あきれた表情を浮かべながらベンチ奥へ下がった。
この一件が最後まで尾を引いた5回の攻撃。続く丸はセンターフェンス際への大きな中飛。メルセデスが三塁へ進塁していれば犠飛となって貴重な勝ち越し点を奪えただけに、これまた指揮官はベンチで硬い表情…。そんな空気を打破しようと岡本和は左前への単打を放ったが、ここで二走・メルセデスは元木三塁コーチャーのGOサインを受けて本塁まで爆走。激走虚しく本塁上でタッチアウトとなるなど、ちぐはぐさが目立つイニングとなった。