現役最年長の中日・福留孝介外野手(45)に〝一軍待望論〟が起こっている。

 中日は19日のDeNA戦(バンテリン)に3―2で勝利したが、得点を挙げたのは初回にビシエドが放った先制8号3ランのみで2回以降はゼロ行進。これで直近5試合の平均得点はわずか1・8で深刻な貧打に陥ったままだ。

 もっか阿部、高橋周、A・マルティネス、京田、石川昂、鵜飼ら主軸の離脱者が後を絶たない非常事態。打線がつながらず〝あと1本〟に泣く試合がとにかく多いため立浪監督は「今の打線はチャンスは少ないと思うが、その少ないチャンスを生かさないと勝てない」とほぼ日替わりオーダーで必死にやり繰りしている。

 そんな中、チーム内からは「今こそ福留を!」との声が上がっている。今季は開幕スタメン入りを果たしたが、22試合に出場し、23打数1安打で打率0割4分3厘、3打点の大不振で、交流戦を終えた翌6月13日に抹消された。その後は二軍調整が続いているが「今は交流戦までとはチーム状況がまったく違う。ケガとかで離脱者がこんなにも続出しているし、そろそろ経験豊富なベテランに頼るときだと思う。やっぱり福留が代打の切り札としてベンチにいてくれれば、すごく安心感が出る。チームが危機的な状況だし、上げるなら今でしょ!」(チーム関係者)。

 福留は19日現在、二軍戦で25打数6安打、打率2割4分、1本塁打、1打点という成績。球団関係者も「福留ぐらいのベテランになれば、数字うんぬんもそうだが、その存在感は誰にもないし、打てばチームが盛り上がるのは間違いない。若い選手の手本にもなるし、後半戦への巻き返しに向けてここからチームを引っ張っていってほしい」と熱望している。

 最下位脱出のため、立浪監督が「福留一軍再昇格」というカードをどこで切ってくるのか、注目されている。