K―1のエースで無期限休養中の武尊(30)が16日、東京ドームでの巨人―広島戦で始球式を行った。

 武尊は6月19日に東京ドームで開催された立ち技のメガイベント「THE MATCH」で、那須川天心との世紀の一戦に敗北。現在は活動を休止しているが、この日の試合が「とっとりデー」として開催され、鳥取県米子市出身で「鳥取ふるさと大使」を務める武尊に大役が巡ってきた。

 その東京ドームに「武尊選手の入場です!」とアナウンスされると両チームのファンからどよめきが起こり、巨人の背番号55のユニホームをまとった本人は笑顔でマウンドへ。そして右腕を目いっぱい振ると、捕手役の巨人・岡本和が構えたミットをはじき飛ばさんばかりの剛速球をノーバウンドで投げ込んでみせた。

 球場内は「おぉ~!」とさらに大きなどよめきに包まれ、格闘技やプロレス好きとしても知られる巨人・原辰徳監督(63)も一塁ベンチ内から笑顔で拍手。非凡な才能に舌を巻いた様子だった。

 武尊の話 小さい頃、野球をやっていたし、元々ジャイアンツファンでもあったので、純粋に東京ドームのマウンドに立って、投げられたことがすごく嬉しかったです。また、観客の皆さんの歓声もすごく嬉しかったです。原監督に声をかけていただき、熱いお話もしていただきました。緊張しましたがとても楽しかったです。