【巨人】阿部慎之助コーチはもはや〝助監督〟 チーム苦戦もポスト原へ準備は着々

2022年07月02日 05時15分

苦しい戦況を見つめる原監督(手前)と阿部コーチ(東スポWeb)
苦しい戦況を見つめる原監督(手前)と阿部コーチ(東スポWeb)

 2位・巨人は1日の広島戦(マツダ)に3―5で敗れ、ついに貯金1となった。すでに自力優勝の可能性が消滅し、勝率5割も目前。首位ヤクルトとは12・5ゲーム差をつけられている中、原辰徳監督(63)に課せられた後継者育成は着々と進行中だ。中でも阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(43)はマルチすぎるがゆえに次々と役割が増え、〝助監督〟と化しつつある。


 投打で精彩を欠いた。中5日で先発したシューメーカーは5回途中5失点でKOされ、打線は畳みかけられなかった。2点を先制された直後の2回は吉川の二ゴロ併殺で反撃は1点止まり。2点を返してなおも二死満塁とした6回は代打・中田が二飛に倒れ、8回も連打で無死一、二塁としたが、最後は代打・中島が一飛で無得点に終わった。

 7月も黒星発進となった原監督は「なかなか乗り切れないね。あと一本というところ。ちょっと(流れを)遮断したプレーがありますね」ともどかしさをにじませた。

 この日はヤクルトの連勝が4でストップしたが、巨人も痛恨のお付き合いで3位の広島に1・5差まで詰め寄られた。苦しい状況が続く中で若手育成と並行して、阿部コーチへの〝英才教育〟が強化されつつある。肩書きの上では、バッテリーを中心とする守備面がメーンとなるが、そこは強打を誇った元最強捕手。日ごろから打撃指導にも励み、この日の試合前は13打席連続無安打だった岡本和を直接指導した。さらに、ベンチ外だった鍬原には投球面の技術指導を施すなど、試合前から大忙しだった。

 また、試合が始まれば原監督の傍らで選手起用などを相談し、攻撃時には指揮官のサインを伝達する。そして、実は5月下旬に実松バッテリーコーチから「試合中の配球も見てください」とのお願いも受けていた。そのため阿部コーチは守備中も立ちっぱなしになる機会が増え、今季最長5時間3分に及んだ同月20日の阪神戦(甲子園)では、試合終了まで一度もベンチに腰かけることができなかったという。

 これも打ってよし、守ってよしだったがゆえの宿命だろう。もはや阿部コーチの守備範囲は広がり〝助監督〟さながらだ。この日、3―5の7回に赤星―大城のバッテリーが二死一、二塁のピンチを招くと、阿部コーチは捕手の大城にベンチから1球ごとサインを送った。無失点で切り抜けると、ベンチに引き揚げてきた大城とグータッチを交わした。

 2024年シーズンまでの3年契約を結んだ原監督にとって、後進育成は球団から課せられた重大ミッション。山口オーナーも「ジャイアンツにとっては阿部くんを一軍ベンチに入れるというのは大事な人事」と語っていた。苦戦続きの状況も、今後の阿部コーチの血肉となっていきそうだ。

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