オリックスの〝ラオウ〟杉本裕太郎外野手(31)のスランプが心配されている。29日の楽天戦(ほっともっと)は4打数1安打2三振。7回の中前打は23打席ぶりの安打で、打率2割3分6厘、8本塁打と低空飛行が続いている。

 開幕から不振を極め、打率1割台と苦しんだ。交流戦で当たりが戻り、首位打者に輝いたが、ここに来て再び急ブレーキ。他球団スコアラーはラオウの異変を「また元に戻っている。大振りが目立つし、練習でバットを振りすぎているという話も耳にした。相当悩んでいるんじゃないか」と見ている。また、ガタイに似合わずナイーブな性格とあって「昨年の本塁打王が重圧になっているんだろう。それに不振でも二軍に落とされることなく、中嶋監督に辛抱強くスタメンで使われてきた。それも本人からしたら重圧なのかもしれない」と推察した。

 球団内からは「昔イチローも言っていたけど、3年間いい成績を残してこそ本当の実力と言える。昨年の本塁打王と言ってもまだ本当の力はついていないということ」と厳しい声も聞かれ、OBからは「体だけでヒットが出ても頭と連動して出ないとダメ。混乱しているだろうけど、こればかりは自分できっかけを見つけるしかない」とも…。前回と同様に指揮官はスタメン起用しながら復調を待つが、この日の1本が浮上のきっかけとなるか。