立浪竜が苦境に陥っている。最下位・中日は28日の巨人戦(山形)に2―6で敗れ、今季3度目の6連敗。借金は今季ワーストを更新する「12」まで膨らみ、これでビジターの屋外球場では泥沼の11連敗となった。

 投打がかみ合わず、ここまで8戦連続で先取点を許してしまう、まずい状態に立浪和義監督(52)は「理想は先制点を取った方が勝つ確率が高いわけだから。やっぱり(巨人は)長打があるチームなので、もちろんリードして進めていきたいが…。(得点が)1、2点では当然、投手もプレッシャーがかかる。ただ、今の打線の状況でそんなに大量得点は望めないので、まずは先発投手に頑張ってもらって、試合をつくってもらうのが絶対条件」と頭を痛めている。

 とはいえ、就任1年目の立浪監督は即戦力となるような新外国人の獲得もなく〝実質補強ゼロ〟で今季はここまで臨んでいる。それだけにチーム内では「FAで又吉が抜けたし、獲得した選手はほとんど育成選手ばかりで、むしろ去年よりも戦力ダウンしているのでは。ビシエドや石川(昂)らもケガで離脱したし、抹消はされていないけど、今は正捕手の木下までいない。今のメンバーでやり繰りするのは立浪監督じゃなくても誰だろうが大変なこと」と同情の声が出ている。

 その上で、チーム関係者は「立浪監督が、星野監督のときのように大型トレードに踏み切る可能性は十分あるよ。FA権を取得したばかりの高橋周平だって安泰ではないと思う。今のところは主軸として期待されているけど、もうそんなことを言っていられないような状況になりつつある」と指摘する。

 今後、立浪監督が戦力補強のために、どのタイミングで大ナタを振るうのか注目されている。