楽天が24日の西武戦(楽天生命)に逆転負けを喫し、連勝が「2」でストップした。

 2回までに打線が2点を先制しながら先発・田中将が6回92球で6安打4失点。ヤンキース時代の2017年シーズンに喫した6連敗の自己ワーストに並んだ。頼みの打線も3回以降は1点止まりに終わり、西武投手陣を攻略できなかった。

 これでチームはソフトバンクに抜かれ再び2位に後退。交流戦明けのリーグ戦も6試合で2勝4敗と苦しい戦いが続いている。こうなると気になるのは今後の戦い。大丈夫なのか。

 楽天はここ数年、シーズン序盤こそ快調に飛ばすものの、中盤以降に失速する傾向がある。昨季も開幕から6月中旬までは首位堅持も同29日を最後に首位から後退。以降は一度も首位に返り咲くことなく最終的にリーグ3位に終わった。

 そんな嫌な流れが続いていることもあり、一部ファンからは「今季も昨季の二の舞いか」と不安の声が上がるが、チーム周辺ではそれほど心配していない。というのも、今季の楽天はチーム浮上のカギを握る選手が後半戦に続々と復帰する可能性があるからだ。

 先発陣では5月18日のロッテ戦で右手中指に打球を受け骨折と診断された涌井。故障の影響で前半戦は絶望もシーズン終盤には戦列復帰する見込みだ。加えて昨季10勝を挙げた右腕・滝中も二軍再調整からの再起を見据えている。前半戦は精彩を欠いたものの、一度波に乗れば着実に試合はつくるため期待は持てる。

 攻撃陣では今季新加入の助っ人・マルモレホス。こちらも現在二軍再調整中だが日本野球への適応能力は高く、こちらも自身の打撃スタイルさえ取り戻せば結果は残せるといわれる。

「ここ数年、後半戦に失速した理由は選手層の問題でした。ギリギリの戦力で戦っていましたからね。でも、今季は若手選手を含め投打ともに底上げができている。若手野手では黒川らも成長していますし、今後再調整組の面々が一軍に加われば昨季までのようにはならないはず」とはチーム関係者。

 ここ数年にはない充実した戦力を誇る今季の楽天。本当の戦いはこれからか。