日本ハムの低空飛行が止まらない。交流戦は3連勝フィニッシュだったが、リーグ戦が再開すると5連敗。22日の楽天戦(盛岡)は同点の9回に新人守護神・北山がピンチを招き、最後は5番手の鈴木が島内に3ランを浴びてサヨナラ負け。それ以前に3失策で自ら流れを手放した格好で、新庄監督も「(先発で7回途中3失点の)加藤くんのリズムを狂わせてしまうというのは俺もショック」と悲しげだった。借金16は今季ワーストで、一向に浮上の気配が見えてこない。

 故障の近藤や再調整の宮西ら主力を欠く日本ハムはビッグボスのもとで若手育成を重視する。指揮官は就任時に「優勝なんか一切目指さない」と宣言していたほどで、この程度の連敗や借金は球団も「想定内」だろう。

 ただ、このまま負け続けるとシーズンの敗戦数が話題になりかねない。日本ハムは68試合を消化して26勝42敗。このペースで黒星を積み上げれば143試合で89敗する計算だ。日本ハムとなった1974年以降では2001年の84敗がワースト記録。前身の東映では56年に92敗したが、同年のパ・リーグは154試合制だった。そんな不名誉な記録に迫る可能性さえある。

 日本ハムは来年3月、北海道北広島市に「エスコンフィールド北海道」が開場させる。記念すべき新球場元年に躍進するため「我慢の育成」をしている段階だが、このままでは来季にも影響しかねない。